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手 紙
手紙:2022-11-11
霊的なエネルギー効率
エコと霊的法則
皆さんは、毎日の生活で、省エネに協力していますか?今年は特に。ロシアの侵攻などから世界的にエネルギー不足になり、省エネが必要な事態となりましたが、元々、世界規模で広がった理由は、資源の枯渇や自然破壊だけが理由ではありません。実は地球の進化計画に「省エネとエコ」を広める計画があるからなのです。
何故そのような計画があり、人類が協力するようになったのかを理解すると、物を節約する事や、自然と共存する事以上に、一歩進んだ正しい活動ができるようになります。今回は、省エネとエコロジーから、これからの進化と活動について、考えてみようと思います。
省エネやエコロジーは、環境問題と資源の観点から提唱され始めました。地球の資源は限られているので、実際的、論理的には、これが大きな原因と言えます。しかし、もっと根源的な理由は、「神は最小限のエネルギーで最大の効果を生む」と言う法則があるからです。人類が贅沢に生活し、欲望に従って資源を使う生活は、目的も不明確で、最も効率が悪く、神にとって意味のある効果は、何も生み出しません。つまり、省エネを考えない生活とは、神の法則に反しているわけです。
過去、人類の知性が未発達な時は、多くの人の贅沢な生活や、地球の資源を無駄遣いする事は、できませんでした。しかし、科学技術が発達し、世界的に人々が往来して、生活レベルも上がってくると、人類の多くが、次第に法則から逸脱する生活をするようになってきました。そこで、霊的指導者達は、神の法則を理解させようとし、それをキャッチした人達が省エネや持続可能な生活を提唱し始めたのです。
自然界に対する知性の働き
このような法則に基づいた生活、あるいは反した生活は、人間の知性が発達したからこそ起こった事です。科学とは、自然界の中に眠る神の力を、研究し利用できるようになる学問と言えます。人や自然、全ての存在から可能性を引き出し形にする事は、エネルギーの解放に繫がります。つまり、科学的な知性は、存在から特質を引き出し、生命を活性化して輝かせる力を持っているのです。これは神の計画の一つで、人類が地上で行う使命、奉仕活動の一つです。
ところが、人類は科学で引き出された力を、欲望の満足に使い始めてしまいました。人類の古代の歴史でも、感性が発達した時、私達は貪欲に負けてしまいました。今回も、知性が発達し、同じ過ちに陥りそうになっています。しかし、前回と違う所は、一般の人々の知性が発達した事です。科学的な計算や説明をある程度理解でき、欲望の追究や効率の悪いエネルギー消費は、論理的に成り立たない事と、多くの人が理解するようになっているところでしょう。更に、一般市民のハートは、自然や命を愛し、自分達の子孫や周囲の人も愛する健全さを備えています。省エネに賛同した事は、世界で大きな運動となり、私達は神と同じ方向を向き出したと言えるのです。
地球の神は、自らの目的を最も効率の良い形で、最小限の力を使って成し遂げます。それには、高い知性と目的の純粋さ、そして並外れた速さが必要になるので、到底同じようにはできませんが、そのような法則がある事を理解すれば、同じ方向を目指す事は可能です。私達がそこに近づこうとする事で、考え方も生活自身も、改善される、その意識と活動の変化こそが、尊いものと言えるでしょう。
知識の活用
感性が発達した人類は、自然界を愛し、自然の美を愛でてきました。しかし、人間の進化には、次の目標が掲げられ、もう一段積極的に自然界と関わる必要が出てきました。その為に、人類の科学的な知性が発達したのです。地球環境を大切に思う人達の中は、科学を悪のように考える人もいますが、科学は悪いものではありません。目的を達成する為の一つの知的手段です。問題なのは、知性と欲望が発達した人類の動機であり、それが利己的で間違っている為に、エネルギーの浪費と環境破壊が起こっているのです。
自然のまま、昔ながらの生活では、進化のスピードが遅く、人の知性も不活発な状態に戻ってしまいます。自然界も可能性や特質を発見されず、進化が遅れてしまいます。例えば人間の体も、省エネと称して、運動も活動もしなければ、循環が悪くなり、不活発で不健康になります。体は医学的な知識に基づいて扱う事で活性化し、目的に合わせて素早く動く土台となります。自然に任せて何もしない生活をしていると、目的に合わせた効率良い体を作る事はできません。運動不足や心に従った我流な使い方をしていると、言う事をきかず故障する事になり、目的を果たしたり、重要な事を考える時間が無くなります。
人類は、医学的、科学的な知識を正しく使い、昔より遥かに健康的で長生きできるようになりました。物質に対する研究と知識は、正しく効率良い使い方を教えてくれるものです。また、電化製品の発達により、生活にかかる時間が短縮され、人はもっと価値のある活動に、時間をかけられるようになりました。こうして、私達は次第に、効率良く動ける事、最小限のエネルギーで最大の効果を生む練習をし始めたと言えるでしょう。
人格統一と省エネ
省エネとエコは、自然界と物質だけの問題ではありません。人間の人格は魂から見ると巨大な物質的資源で、全てを活性化できると、原子力のような力を発揮します。私達は自分自身の扱いを正しく理解し、効率よく扱っているでしょうか?余すところ無く活用し、力を引き出して、目的の為に役立てているでしょうか?人間のエコの完成は、魂の法則を犯す利己的な欲望を制御し、才能を引き出して、魂が望む生活を表現する事です。
私達が最もエネルギーを無駄遣いするのは、欲望の暴走と、自己統一できない時です。体や心の欲望、勝手な考えに意識を奪われていると、自分の満足と都合の為に、大きなエネルギーを浪費する事になります。また意志が欠け、自分が統一されていないと、体や心がバラバラになり、最大の力を出す事ができません。そのような生活習慣、法則に合わない考え方を長年続けると、病気や問題を抱える事になり、自分の世話だけで振り回される時間が長くなります。その間、人の為に働き、自然界に奉仕する時間が少なくなってしまいます。
人間の勝手な欲望の暴走や、怠惰性、我流な考え方は、地球の法則、魂意識に合いません。誰かが大量のエネルギーを自分だけの為に使ったり溜め込むと、どこかが枯渇します。また、人間が消極的で不活発な意識でいると、自然界に刺激が与えられず、活動のスピードが遅くなり、循環が途絶えてしまいます。私達が自分の為だけに使うエネルギーを最小限にし、同胞や自然界に奉仕し、交流する事で、以前より広く、高く、速い循環を成し遂げる事が、新しい省エネとエコロジーとなるでしょう。
霊的な省エネ
さて、私達の人格は、一人一人が巨大な原子力発電所です。その核は意識です。自分を活性化し、扱い方に習熟し、最大のエネルギーを良い目的の為に捧げる事ができたら、その人は人格と言う物質界を制御した事になります。その力を管理し、引き出す為には、最高の知恵を持つ魂の指導を受ける必要があります。バラバラに働く意識を統一し、命の進化に貢献する生き方を訓練する事こそ、最高の効率を生むでしょう。これはいわば人格と魂の核融合です。実現すれば、人は神の法則に近づく程、霊的に素晴らしい光を放つでしょう。
しかし、この過程には、正しい知識と目的、それに対する「努力、緊張、苦闘」がつきものです。知的に考える事や、自分を支配する苦闘を諦めて、安泰し、のんびりした生活や我流な生き方をしていては、霊的な省エネとエコは達成できません。そして、自分を理解し扱いに成功する事で、人は全ての物質がエネルギーである事を理解します。そのプロセスで、真の意味の省エネやエコロジーを習得し、自然界にも適応できるようになるのです。更に、自分を効率良く扱い、能力を引き出して目的を達成するようになったら、人は小さな神となります。その目的が、神の目的の方向に向けば、私達は神の法則の実行者となるでしょう。それが人類の使命とも言えます。
私達は魔法のようにこのテーマを実現する事はできません。しかし一歩ずつ階段を上がっていく努力を積み重ね、法則に近づく事はできます。自分にかける時間とエネルギーこそ省エネし、良い目的の為に懸命に学び、引き出した力を周囲に分け与えましょう。霊的な省エネを実現し、魂と人格の核融合で生まれたエネルギーで、力強く創造を続けて行きましょう。