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手紙:2019-05-10

背後の意味

夜景と人の進化

皆さんは人工衛星から眺める「世界の夜景」を見た事はありますか?日本は夜でも照明によって、日本列島がほぼそのまま光輝いて見えます。また、日本海はイカ釣り漁船の灯りに照らされて、世界の夜で一番強い光を放っています。日本のみならず、世界中の大都会は、夜でも灯りが途絶える事が無く、人工的な光が輝いているのです。

この現象は、興味深い意味を象徴しています。それは「眠る事の無い人間の叡智が輝いている」と言う事です。物事の現象の背後には、必ず霊的な意味があります。光は魂を、そして夜は物質の闇を象徴しますが、人間の意識が進化すると、日が沈んでも、覚醒した意識が物質を照らす光となって、輝いている事を表しているのです。

電気は霊的エネルギーの物質的な表れです。電気の使い方や効果を考えると、背後に興味深い意味が見えてきます。今回は電気の使い方、生み出し方、そして節電問題などの背後の意味を考察し、私達の進化に役立てたいと思います。

光と脳

最近、質の良い睡眠を取るには、寝る前三十分は、テレビ、携帯電話、パソコンを見ないとか、間接照明で部屋を暗くしておくなどの注意が呼びかけられています。夜、光に照らされ続けると、脳が刺激を受け続けるからです。自然界から生まれた肉体の一部である脳は、光に不慣れな傾向があり、受容に限界があるのです。

その限界を突破するのが、夜の照明で光に照らされ、光と共にある時間を増やし、刺激に慣れていく方法です。現代社会に生きる私達は、長い年月夜の照明によって、脳が刺激を受け、以前より光に慣れてきたと言えるでしょう。それによって、良くも悪くも何らかの霊的な変化が起こっているのです。

しかし、だからと言って、夜の照明をはじめ、電気を無駄使いして良い訳ではありません。寧ろ、夜間の過度な照明は、人間の欲望を象徴しています。当然、私達はエネルギーを節約し、節電を考えなければいけません。そして、節電にも、進化に関わる意味があります。

日本人は戦後、無我夢中で復興を果たしながら、生活状況、教育レベル、知的な水準を、一定のレベルにまで高めました。人々の知性が育つ為に、物質的な養育力が与えられ、現在はその養育期が終わりつつあると言えるでしょう。その為、エネルギーの管理や使い方の責任を考える必要が出てきたのです。発電する力を得て成長した国が、節電を考える義務があるように、成長した人類は、成長して得た霊的エネルギーを、何にどう使うかを問われる時代になったのです。

物質主義を識別する

皆さんは職場や家庭で節電を、どのように実行していますか?まず無駄を省く、これは節約の基本です。では、無駄とは一体何でしょうか?それは意味や効率、周囲に対する影響も考えず、欲望のまま自分勝手に使われる全てのエネルギーを意味します。これを霊的な意味で考えると、節約の背後には、欲望を認識し、制御する意識活動の訓練があるのです。

知性を発達させる一つの条件に、欲望や感情、心を制御する事が挙げられますが、節電しようとすると、生活を見直し、無駄を省き、心のままに振舞う態度を改め、何が最も重要かを考える事になります。目的や動機、効果や方法などを熟考し、選択すれば、今まで無意識だった欲望を認識できるようになるでしょう。

しかし、全ての事を無駄として、文明を放棄し元の自然に帰る事が、進化ではありません。何に電気を使うべきか、その目的と動機を考える事が重要です。また、私達は節電しながらも、文化を推進し、活動を展開しなければならないので、最小限の力から、最大限の効果を生む方法を考え出さなければなりません。このような意義と効率を考える事は、私達の意識を、心的欲望から、進化にとって必要な意義や効率を考える知性へと高める働きがあります。

地球の資源が限られ、環境問題を抱える中、これからは、企業であれ個人であれ、エネルギーを使う動機をよく検討しなければいけません。その意義を考える事は、物質的、利己的とは、どう言う事なのかを理解し、識別する事に通じるでしょう。文化的、精神的と呼ぶものも、本当に進化を促進するものなのか、必要な事は何か、新たな未来に向けて、習慣や常識を見直す時期に入ったのです。

あらゆる存在の活性化

今、もう一つ興味深い現象が起こっています。電気の自由化が進み、動力源が多様化され、個人でも発電、蓄電、売買を行える時代になった事です。科学は、電気を生み出すあらゆる可能性を、盛んに研究し始めました。現象の背後には、どんな意味があるのでしょうか。

これは人類の一人一人が発達した為、個人が自力で霊的エネルギーを獲得し、分配し始めた事を象徴しています。少数の傑出した英雄の時代は終わり、多くの一般市民が能力を持ち、才能を表し始めています。この霊的進化が投影して、電気供給システムは、燃料の多様化と分散型へと、変わってきたのです。

また、様々な方法で発電を模索する事は、人間の大きな使命を果たすチャンスにもなります。あらゆる存在からエネルギーを引き出し、活用する事は、物質の進化を手伝う事になるからです。全ての存在には、自分自身を含め、活用されるべきエネルギーが秘められています。発電は、存在からエネルギーを取り出し、別の次元に変換する人間の大きな役割を象徴しているのです。だからこそ、その動機と用途が、人間の責任となるでしょう。

子供から大人へ

福島の原発事故から、早8年が経ちました。私達は原発問題が起こるまで、自分達が使っている電気が、どのように発電され、どこで何に使われているかを、殆ど考えていなかったかもしれません。これは、人間の意識がどこから与えられ、地球のどんな力が私達を生かしているかについて、全く考えていなかった事と同じです。それは、子供は親がどのように生活力を得ているか、考えもしないで成長するのに似ています。

しかし人類の幼年期は終わります。私達は、霊的に大人にならなければなりません。無自覚、あるいは利己的に、地球からエネルギーを一方的に奪うのをやめ、大人として、地球に貢献する立場を考える時代となりました。それには、自分が持っているエネルギーを、何の為に、どれ位費やしているか、認識する必要があります。また、私達は常に全体の一部であり、関係し合って生きています。人類や地球が、全体としてどこに向かうべきか、考えようとする態度が、大人への成長の鍵となるでしょう。

世界では、災害や事故、国際問題が尽きない現在です。個人の人間が病気を機に、人生の方向転換をするように、国の問題は、人類全体の問題を表しています。その本質には、必ず私達の意識が関わっているはずです。物事の背後にある意識を理解し、改善していく。こうして、真に新しい時代を迎える事ができるでしょう。新しい時代には、新しい考え方がふさわしいものです。全ての現象、全ての存在を、エネルギーの表れとして考えてみて下さい。このような視点を発展させていく事が、真の光を強め、物質の夜を照らす光となるでしょう。

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