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手紙:2020-11-13

善意の効用

長寿と善意

日本は世界トップレベルの長寿国です。その理由は勿論、食べ物や医療の発達と言われますが、皆さんは一体何が本当の理由なのか、考えてみた事はありますか?密教的な理由は、常に意識活動が関係しますが、「善意」が挙げられます。オリンピック招致で話題になった「おもてなし」精神や、震災での思いやりや分かち合いの精神は、日本人の民度の高さを世界に知らしめました。日本人の民度が、魂から見て本当に高いかどうかは断定できませんが、国民全体として善意が高い事は、少なからず日本の長寿に関係しています。

「善意」、道徳的で単純なこの原理が、長寿、つまり健康の秘訣と聞くと、意外に感じるかもしれませんが、近年医学的なデータでも、善意が高い人は健康な傾向が強いと立証されています。健康とは、魂エネルギーによって、与えられるものですが、善意と善なる目的は、魂の特性の一つで、エネルギーを引き出す重要な鍵です。人間は「長生きする事」が目的ではありませんが、意識が活発で明確ならば、十分長生きする事は、この時代、精神の成熟に大いに役立つでしょう。今回は何故善意が長命と関係するのかを考え、今後の人生に生かせるよう理解を深めたいと思います。

人はよく「まだ生きていると言う事は、何かお役目があるのだろう」と言いますが、「お役目」とは大きく捉えれば、魂が人格に課しているテーマです。魂は転生を通じて、私達がこの世に光を伝達できるように、人格を育てます。魂から見て「まだ育つ」可能性がある、あるいは既に「光を伝達する媒体」となっているなら、魂は人格に役目を与えるので、この世の生命は続きます。また、これで限界あるいは、十分学習し、役目も果たしたと判断すると、死が訪れます。つまり魂から見て役目が与えられる人格と環境を創る事が、長生きの秘訣なのです。

では魂の役目とは何でしょうか?魂は人類全体で意識の集合体を作っているので、進化は「全体の為に」「相互交流」「相互救済」と言う大前提があります。つまり善意とは魂の進化に沿った善き思いであり、ある特定の人や一部の人を喜ばせる為の善意とは違うのです。

人間的な都合による善意なら分かり易いですが、魂の意図に沿った善意を理解する事は難しい事です。しかし少なくとも愛他的である事は魂の美徳であり、多くの人の事を考えて、自分の都合や損得を犠牲にできる習慣は、良い人生の土台となります。ましてや、積極的に考えて良い目的を選んでいるなら、その人は知的に善を成す事になり、魂との繋がりは更に深いものとなるでしょう。この真理を説いたのが宗教や道徳ですが、昔は理由を説明せず、単純に人に良い事をしなさいとだけ教えたのです。

眠りと善意

健康の条件には、質の良い睡眠が必要です。良く眠れて元気に活動する事が続けば、当然長寿に繋がりますが、実は良く眠れる事は善意と関係しています。例えば、人は目的を持って活発に活動している時は、精神が充実しているので満足し、休息である一日の眠りはスムーズになります。そして魂と人格の関係がうまく結ばれていれば、眠りは、尚更スムーズになるのです。

人間は死を恐れますが、毎日の眠りは小さな死の繰り返しで、人は小さな生死を毎日体験していると言えます。眠り=死とは、人格から意識が魂へと引き上げられる現象なのです。人生を十分生きたと感じる人は、満足して安らかな死を迎え、魂に戻っていけるように、一日を精一杯生き、しかも周囲の役に立っている、良い活動をしたと感じれば、一日の終わりに、安心して眠りに着く事ができます。善とは魂の性質なので、人格は善き事をしていると、安心して魂へと帰る事ができるのです。

更に、良く考えて善なる目的を選び、懸命に活動しているなら、魂が人格を指導し始めるので、人は魂に戻って学習する必要と権利を与えられます。魂と人格がお互いに必要とするならば、この二つの引き合いがバランスの取れたリズムを生み、スムーズに体から意識を離して眠り、再び意識を戻して目を覚ますリズムができます。

魂から指導されるようになると、眠っている間は、学習するチャンスです。たとえ眠っている間の記憶が無くても、潜在意識に印象が残っているので、正しい選択やインスピレーションを与えたりして、人格を正しい方向に導く事が可能です。睡眠は、単に体や心の疲れを取る以上の重要な意味があるのです。

ところが心配事があったり、嫌な想い、怒り、恐怖に駆られ、善意の活動不足になると、意識が自分や物質面から離れられなくなって、眠りにくくなります。魂と人格のラインは愛他的、救済的な目的を通じて繋がっています。どんな理由があろうと、意識が人格に集中していたら、魂との往来は不活発になります。これはやがて不眠、不幸、不健康の原因となるでしょう。原因が特定できない不健康、不眠になったら、思い切って自分について悩むのを諦め、善なる目的に意識をスイッチしてみるのも、有意義な実験になるかもしれません。

知的な善意

もし日本人の善意が長寿に繋がっているのなら、それは素晴らしい文化の土台です。私達はこれを財産として、更に発展させる使命を持っているのではないでしょうか?日本人の善意は、主に心のレベルで発達しているので、次は知性=考えのレベルまで善意を高める事ができます。つまり良き思いを具体的、積極的な目的に変換し、実際に表現する事が大事です。

知性は心より振動率が高いので、同時に多くの人に影響を与え、救う事ができます。また、目的を明確にし、実行するのが知性なので、そのプロセスの中で、私達の知性は尚更鍛えられます。しかし、良い事をしたい、でも自分に何ができるか、何が合っているかわからない、と思う人も多いでしょう。迷っているうちに時間ばかり経ってしまい、焦っている人もいるでしょう。現在は、そのような人が協力できるような数々のグループが存在します。積極的に一歩踏み出せば、同じ志を持った人達との出会いがあります。まずは最高でなくとも、自分で考え、選択し、一歩を踏み出すところから始めてみましょう。

また、善なる意志を実行しようとすれば、必ず理解力=愛が深まると保証されています。何故なら愛は魂の一大特性であり、魂に沿った目的を果たそうとする人には、愛の応援が得られる為、必ず理解力が深くなるのです。良い目的を持って懸命に努力しているなら、たとえ間違ったり失敗したとしても、そんな人を応援しない魂があるでしょうか。その経験の中で、私達は指導され、理解力が深くなる事は間違いありません。もし、自分が無知で知性に限界があると感じるなら、目的が本当に正しいのか、その動機が一体何か、謙虚になって点検してみると良いでしょう。

私達が善意を表し、そして周囲にも推進する事ができれば、これは新しい信仰の土台となるでしょう。これからの時代は、国や民族、宗教の違いを超え、善意がネットワークを繋ぎ、信仰の流れを作るでしょう。この生涯、残りの人生で、善を追及し、実行する事は、大変価値ある事です。その結果として、健康と長寿を手に入れたなら、その理由を、世界に向かって説明できる人となれるでしょう。そのような人が多く住む国が日本であるなら、私達は一つの使命を担えたと言えるのではないでしょうか。

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