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時代と星座
時代と星座 | 2018-10-12
獅子座と第2光線
獅子座は、科学と知識の第5光線や、意志と力の第1光線が働く星座ですが、支配星が全て太陽なので、意外な事に「愛と知恵の第2光線」が働いています。地上の王ライオンの星座ですが、その基調は人との愛の繋がりなのです。
太陽は太陽系の中心点です。家長のように強い引力で惑星家族を統括しています。ただ無理やり引き付けているのでなく、血液の働きのように、各惑星の状態を調べ、障害を取り除き、進化を促す良きエネルギーを伝達しているので、中心となっているのです。
初期段階の獅子座の願望は、自分が中心に立ちスターのように注目されたい、思い通りに支配したいと言うものです。しかしそれには周囲にギャラリーが必要です。利己的であっても、人がいなければ、願望は満たされないので、獅子座は、人の中で活躍する愛が土台なのです。
ところが、このような一方的な関係は、長続きしません。現代は、多くの人の感性と知性が発達したので、獅子座的な人が沢山いるからです。より優れた人や新しいリーダーが次々と現れるので、すぐに別の場所に移動し、転々と渡り歩く事になりかねません。また、自分本位で未熟な願望は、容易に見抜かれてしまいます。この段階では、愛は自己愛に留まり、まだ太陽のような交流の愛の引力になっていません。
さて、獅子座の代名詞のような人に、ナポレオンがいます。彼が王になろうと志したのは、貧しいコルシカ島で、フランスの圧制に苦しめられている人々を救いたかったからでした。途中から野望に変わってしまいましたが、最初の動機は人々を助けたいと言う一心でした。また、少し前にノーベル賞を受賞した島津製作所の田中耕一さんも獅子座です。彼の研究のきっかけは、実のお母さんの病死を知った事だと言われています。お母さんのように、病気で苦しんだり亡くなる人を助けたい。人への愛が、素晴らしい結果を生みました。
このように、獅子座の人は、周囲の人が何を求めているかに気付く事が、自己愛から博愛への転換点になります。意識とは、元々交流する為に与えられたものです。自分の欲求だけに向けるのではなく、人が求めている事、考えている事を、積極的に知ろうとする姿勢が、真の創造的活動や才能の開花に繋がるのです。
人を助ける愛深き王になるのが、獅子座の第2光線の土台です。一方的に自分をアピールし、認めさせる支配ではなく、交流し相手を知る事で、愛の引力は成立します。そして、人を助ける為に新たな才能を身につける努力をすれば、第5光線が、知性を強化してくれるでしょう。
獅子座の支配は、力による命令や表面的な人気になりがちですが、今の時代はこのような関係は長続きしません。真の力とカリスマ性を発揮するには、人を助ける為に情報を集め、人から求められる人になって、中心に立つ必要があります。動機が正しければ、人々は自ずと喜んで集まるでしょう。人に役立つ才能を発揮すれば、自然と尊敬されるようになるでしょう。イソップの「北風と太陽」のお話のように、力ずくの北風ではなく、温める愛を与える事が大事なのです。
この時代には、力や恐怖ではなく、愛が最大の支配力を握ります。人の眼を向けさせるのではなく、自分が最初に目をむけ、人を理解し、善きものを与える人物になれば、愛が力であると証明できるでしょう。その鍵は、第2光線が握っています。燃え立つ愛を表現して下さい。