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手 紙
手紙:2021-02-12
周期と共に生きる
計画と実行
コロナ禍で難しい時期ではありますが、春は新しい命が一斉に芽吹く季節、学生や新入社員も含め、環境を変え、新しい事を計画したり、何か決意して始める人も多いでしょう。この季節は気温が上がるだけでなく、太陽から生命を活性化するエネルギーと、進化を促す霊的エネルギーが降り注ぐ周期が始まります。これから一年間使える霊的エネルギーが、双子座の満月まで降り注ぐので、意識的、あるいは無意識であっても、人類はそれを集団で受信し、活用する事ができます。
目的設定、計画、実行、これは人間の知的本能の一つですが、日々の生活でも、一ヶ月の予定や長い期間の計画でも、ほぼ考えた通り実行するタイプの人と、ハプニングが多く、キャンセルや変更を頻繁にするタイプの人がいます。子育てなどの時期は、ハプニングの連続なので、予定が立てられず、計画通りになりにくいものですが、その時期が終わっても、予定がない、あるいは考えた通りに事が運ばない人がいます。色々理由はあるものの、明らかにタイプが分かれる傾向は、一体何が影響しているのでしょうか。今回は目的を計画通り行う意志と、周期の観点から、生活と人生について考えてみたいと思います。
計画を阻害する要因
人生で次々とハプニングが起こり、自分の考えた通り実行できなくなるのは、主に二つの理由が挙げられます。一つは前世までのカルマが凝縮しているので、この人生でまとめてカルマを解消するよう、魂が計画を立てた場合です。これは進化を阻害するカルマを清算し、自由な状態で進化する準備を整えている魂の計画がある為です。このタイプの人は、次々と問題や義務を負う立場になり、自分が何か計画しても、殆ど行く手を阻まれて、予測不能な状況に見舞われます。そのような場合は、淡々と義務を果たし、甘んじて苦労をしながら、義務を果たし、難関が通り過ぎるのを待つしかありません。
もう一つは、本能や感覚主体で、反射的感情的に生きる人です。計画は知性の働きなので、感覚や感情を支配しないと、人や環境の刺激や影響を受けて、行動の方向が無軌道になります。感情的で突発的に動く人は、一見活発に見えますが、実は受動的なのです。積極的で意志が強い人は、目的に沿って反応するものを選んでいますが、感覚主体の人は、感覚を直観と思い込んで、欲望が引き出されたものを選択しているに過ぎません。自分の好みや困る事、その場の都合で物事を決めると、計画通りに物事が進まないのは当然です。
本能と感情主体の人生は、何に反応するかわからないので、刺激が多くて興奮し楽しいかもしれませんが、どこに行くか見当がつきません。知的に考えると、無視すべきものや意味の無い事に、細かく反応し過ぎるので、目的や予定に対する正しい取捨選択がしにくいのです。たとえ魂の計画や、知的な目的の道筋があっても、事情によって勝手に降りてしまうので、一つの軌道に乗る事が難しいのです。。
このケースは、意識の焦点に問題があるので、自分が感覚的である事に気づき、制御して知的な選択をしない限り、ハプニングはいつまでたっても解消されないでしょう。
全体を動かす周期
物事を成功させ、何かを成し遂げる人の性質には意志が不可欠です。意志の中には、周期を直観的に掴む力、先見の明があります。現象には全て始めと終わりがあり、永遠に続くものはありませんが、これを正しく読んで、物事を始め、変化に対応し、終わりにする決断ができると、正しい対応ができ、効率よく目的を達成し、進化する事ができます。この貫徹は、知性と意志の訓練と言えるでしょう。
ところが一般的に私達が周期を正しく読む事は難しく、そのタイミングを誤る為に、後悔をする事が多々あります。人生を振り返ると、「あの時が潮時だったのにやめなかったので、大損した」とか、「思い切って波に乗れば良かったのに、波に乗り遅れた」と言った経験は誰にでもあるでしょう。新しい周期に乗り遅れると、次のチャンスまで、また一定期間待たなければならない場合があります。あるいは通り過ぎるのを待てば終わるはずだったのに、騒ぎ立てて我流にやり過ぎた為、問題が長引いたり、新たな負の周期を作り出してしまう場合もあります。
個人のみならず、世界や人類の規模でも、周期は必ずあります。はやり廃り、文化の行方、経済の動向、人々の考え方など、全てのものには集合体としての振動率があり、周期があります。この世の様々な現象は、周期に支配されているのです。これを読む事は、一定の軌道に乗って成功を収めたり、意識の進化を促進する鍵と言えるでしょう。
直観で周期を捉える
それでは、周期を正しく読んで、適切な決断ができる人とは、どのような人でしょうか。最大の要因は、物事を判断する時、個人的な欲望や偏った考え方を、切り離した勘が働くかどうかです。周期は、個人的な運命より、魂や人類全体などの大きな力で動いているものが大半です。自分の勝手な欲望や感覚、偏った独自の考え方を持っていると、周期の動きそのものを正しく読む目が曇ってしまうのです。西洋の諺では「チャンスは後ろ髪が無い」と言います。通り過ぎてしまうと、後から掴もうと思っても掴む所が無いのです。周期はそれ自身の運動で動き、個人的な都合や感情には配慮が無く、訪れては去っていきます。それが重要な周期かどうかを見極めるのは、無欲の目が必要ですが、それは大変難しい事でしょう。
更に、新しい周期に乗る時には、今まで立っていた立場や環境から離れ、勇気を持って次のステージや関係に足を踏み入れないといけません。反対に周期の終わりが来ていれば、諦めてやめる勇気が必要でしょう。また、一定期間で終わるものには、忍耐強く、淡々と対処をすべきです。この対処には、どれも感覚を制御し、方向を見失わない知性と意志が必要です。
ところが、私達の人格は強い惰性と感情に支配されています。新しい変化に乗り換える事には強い抵抗を覚え、色々な理由をつけてはぐずぐずし、自分なりの損得を考えすぎて、チャンスを逃してしまうのです。また、周期が終わると、どんな努力をしても持続不可能なのに、執着して終わらせまいとし、無駄な努力を重ねてしまいます。
物事の計画を立てて成功させようとすると、その計画や自分がどんな環境と周期に関係しているかを見る必要があります。自分の環境は、過去と繋がっているので、どんな速さで、どのような要素を含んでいるかを、客観的に計算していないと、必ず起こるハプニングにうろたえてしまうでしょう。進化の条件には、一日が24時間で、自分の能力と体力がどれだけかを、知っている事が挙げられます。これによって、実行可能な目的と計画が立てられ、自分と環境を支配する事ができるのです。
宇宙的周期
どんな個人の運命を持っている人でも、私達は家族、地域、国、世界の動向、気象や環境と共に生きているので、今や世界は無関係と言えない時代を実感しています。もっと上の周期では、地球や宇宙的な周期があり、理解不能であっても、人類はその流れの中に生きています。地球の様々なエネルギーの流出、惑星間のエネルギー交流、太陽系全体の周期、そしてその外部の星座との関係。これらは偉大すぎる為に、感知しにくいですが、古代の偉大な文明は、全て宇宙エネルギーの流入を利用し、成功を収めていました。その為、宇宙エネルギーを観測する遺跡が残されています。
人間は太陽の運行に逆らう事ができないように、地球や宇宙の偉大な周期に逆らって生きる事はできません。そのような周期を感じ取ろうとすると、人は自ずと謙虚になり、自分の生活状況や都合に拘わらず、その声を聞こうとする態度が育ってきます。
春の新しいエネルギーには、新しい情報が含まれており、人類や地球生命がどこに進んでいくか、その片鱗を読み取るチャンスがあります。この時ほど、個人を捨てて大いなるエネルギーと共にあろうとする祈り、その為の平安な精神が必要とされる事はありません。
自分がどう言う人間であれ、状況がどうであっても、人類の一員として大いなるものと共にあろうとする祈りは、誰でも持つ事ができ、等しく尊く、その流れに参加する事が可能です。
現在、人類は太陽系が入った新しい周期、2025年から始まる新しい人類周期に差し掛かり、大きな転換期を迎えています。この衝撃に、古い考え方、機構、習慣、文化などが、大転換を迫られ、個人の人生も大きな影響を受けています。私達は、まさに過去と未来の狭間に生き、この二つのぶつかり合いの中で、様々な現象を見る事ができます。ある意味、絶好の学習チャンスと言えるでしょう。
このような珍しい時期を、地上で同時に経験する私達は、大きなチャンスをもらった同志です。意識の焦点を、大きな周期に向け、「人類はどこに行くのか」「地球は何を望んでいるか」、新しい周期の流れを追って下さい。そして、その為に、謙虚な祈りや平静な意識の時間を大切にしましょう。私達が積極的に、自分達の意志でその意味を掴んだなら、周期とは、進化を与える神の意志であり、愛である事がわかってくるでしょう。