Planet and Ray
惑星と光線
惑星と光線 | 2023-10-06
水星と枠組みの破壊
水星は、第4光線を伝達し、直観を与えます。誰でもその影響を受けて賢くなりたいものです。水星が伝達する第4光線は、元々人間を創った光線(霊と物質のバランス)なので、今回は人間全般に対する第4光線の側面を考えてみましょう。
第4光線は、創造と破壊を繰り返し、意識の枠組みを拡大させます。ですから、水星は古い価値観を捨てる事で、新しい直観を与えるのです。ところが、人は一旦価値観を決めると、執拗にこだわる傾向があります。これは第4光線のマイナス面です。以前第4光線を持っている人は、物質面の細かい事を気にして神経質になり過ぎると、躁鬱になったり、体力の衰弱に陥る傾向があると説明しました。特に衰弱=体力と気力の衰えは、肉体力が落ちる60歳を過ぎると、顕著に表れてきます。何故でしょうか。
第4光線は、人に美意識を与える為、正しいか間違っているか、好きか嫌いか、美しいか醜いか、絶えずこれらの価値観で物事を判断し、妥協する事が難しい完璧主義になる傾向があります。意識が自動的に枠を作り、イメージに合わないものが細かく気になり、思い通りに直そうとするか、排除するからです。この枠組みを長く維持すると、かなりの神経質、気難しい面倒くさい人になる上、大切な生命力自身も衰退して、老化が早く進んでしまいます。自分で作った枠が、生命の流入を拒むからです。
本来第4光線は、意識の枠組みを壊す事で進化します。水星の直観も、新しいアイディアを受け入れる為には、今までの考えを捨てる事が前提です。ところが、私達は自分が正しいし、最善だと思いこむので、自分のイメージや正しさにこだわり続け、枠を維持したまま、進化しようとしがちです。こうなると、自分がこだわる枠組みが、心や知性、周囲さえも囲んでしまう為、新しい生命の流入を拒む事になり、やがて生命力が枯渇し、衰弱の原因になるのです。
年齢を重ねると、つい自分の価値観で、人を正そうとし、自分の枠を壊す事を忘れてしまいます。霊的に考えれば、自分がこだわっている事より、もっと重要な価値があるはずです。自分の美意識を守り続ける事は、その場その時に正しくても、進化からすると、逆効果です。加齢で体力が衰えてくるのは自然な事ですが、その原因に、意識の枠組みが関係していないか、同じ事を頑固に思い続けていないか、わがままが続き包括力が無くなっていないか、点検してみましょう。どんなに素晴らしいものでも、神から見れば、物質的な小さな枠組みです。枠を突破し、包括する範囲が広くなる事で、年齢を超えた若さや生命力が与えられます。若さか老化か、その差は、意識の枠組みが関係しているのです。より多くの人を包括する価値観とは何かを、考え続ける人になりましょう。