Appearance the soul
魂の表れ
2016-12-23
計画を立てる
①計画と計算
皆さんは日常生活や仕事、将来に対して、計画を立てる方ですか?夏休みの終わりには、宿題がたまりきったお子さんに、「何であなたは毎年計画通りにしないのよ?」と怒った方も多いでしょう。
私達が初めて計画を立てたのはいつ頃でしょうか?学校の勉強、受験、遊びや旅、貯金、ダイエット、仕事…、思い出すと、幾つもの失敗や成功が思い出されるでしょう。成功するか否かは別に、人は結構計画を立てているものです。計画を立てるには、知的に様々な計算が必要です。ダイエットにしても、自分の欲望や能力、意志、体力、期間、体質、カロリー、運動の種類、時間などを計算しないと、途中で投げ出す事になり、実現不可能になります。何より、過去、現在、未来の時間を理解する知性が無いと、計画は成り立ちません。つまり、計画を立てようとする意欲、考える力、そして実行する意志は、人間ならではの能力であり、魂の表れなのです。
ですから、知性が未熟な子供は、計画を立てる事ができません。大人でも、感覚と反射で生きている間は、計画を立てる必要も感じません。また、一人で勝手にやっている間は、適当に変えられるので、計画はなくてもできますが、多くの人と関わるようになると、連携と責任が発生し、どうしても計画が必要になります。
②全ての人に魂の計画がある
私達に「計画を立てる能力」があるのは、魂自身に計画があるからです。覚えていないかもしれませんが、全ての人は生まれる前に、魂が一生涯の計画を立てて出てきます。どんな計画かと言えば、この人生で、誰と出会い、以前の能力やカルマを計算すると、最高でこの位カルマが果たせ、この位まで進化できると言う道筋です。そしてその計画に沿って、最も相応しい親、家族、国、環境を計算して選び、生まれます。私達はよく親に文句を言いますが、親を選んだのは自分の責任で、親は(先に生まれているので)子供を選ぶ事はできないのです。
ところが、人生は中々計画通りに行きません。周囲の影響やハプニング、最も計画を邪魔するのは、自分の怠惰さやチャンスを逃してしまう鈍感さ、計算間違いです。そこで魂は計画を果たせるよう助け舟を出します。人格には自由意志があるので、強制はできないかわりに、節目節目に人との出会いやチャンスを運ぶのです。そのような縁を結ぶのは、魂の大事な役目です。人格がそれにフッと気がつけば、たとえ気が進まなくても選択し、イヤイヤながらもその方向に歩んで行きます。そして、ある時、自分がそのチャンスを掴み、努力を重ねて結果が出た時、魂の喜びを覚えるのです。
③エネルギー的な換算で考える
計画の前には、理想や夢、思想があります。以前学んだように、理想や夢を持つのも魂の表れです。そして理想の次には計画が必要ですが、この世では実際的で実現可能な計画を立てなければなりません。計画倒れの理由は、最初から不可能な計画か、才能や条件を含めて何かの要因を計算間違いしているか、です。ここには「この世的な情報と計算、そして推論」と言う客観的な知性が必要です。
勿論人生は、計画通りには行きません。しかし、大まかに言って、魂の成そうとした方向のつじつまが合う人生ならば、それは成功と言えるでしょう。魂が果たそうとしたカルマと、善の積み上げが、エネルギー的に果たせれば、細々した形の違いや多少の変更は問題ではないのです。可能な限りの妥協や臨機応変の適応は、大事な計算能力でもあります。計画の最も大きな青写真は「美徳の実践」であり、これが魂のエネルギーとして計算されます。魂の計画は、この世の結果だけでなく、どんな美徳を表そうとしたかが、善エネルギーとして刈り取られます。形は違っても、カルマの清算と善の積み上げが、計画通りに進んでいるか、魂に聴く耳を持ちたいものです。