Appearance the soul
魂の表れ
2017-09-22
ユーモア
①ユーモアと品性
人間ならではの行為に「笑い」があります。最近では、人間に飼われているサルや犬、馬にも笑う表情が見られます。喜んでいるのは間違いないですが、人間のように笑う訳ではありません。
さて、笑いを誘う方法の一つに、ユーモアがあります。皆さんの周りにユーモラスな人はいますか?皆さんはユーモアのある人でしょうか?「ユーモア」は、まさに人間らしい行為です。辞書で調べると、「品があり、その場を和ませ、自然と笑顔にするおかしみ」と書かれています。ブラックユーモアと言う言葉はありますが、本来ユーモアで求められる品とは、相手を不快にしたり、悪意があってはいけません。つまりユーモアは、かなり高いセンスの表現である事がわかります。何と道を歩む弟子には、ユーモアのセンスが大切だとまで書かれています。つまりユーモアは、魂の表れなのです。
②語源はラテン語の「体液」
ユーモアの語源は、ラテン語の「体液」で、意外な事に、中世の医学用語として使われていた言葉です。四つの体液=血液、粘液、胆汁、黒胆汁の流れとバランスが良くなると、体調が調整され良くなると言う考えです。胆汁は、緊張を作る張本人である第3チャクラに対応している胆嚢から出ています。血流を良くし、体液のバランスを取るには、体と心の緊張をほぐし、意識を活性化すると効果的です。まさに笑いはその効用が抜群で、今では医学的にもストレス発散、健康維持、免疫力アップの効果が認められています。ユーモアの語源には、深い意味があったのです。
ではどうしたらユーモアが持てるのでしょうか。ユーモアのある人は、ものの見方を変える事で、ストレスを緩和したり、場の雰囲気を和ませる事ができます。ユーモアの例として有名なエピソードがあります。プロボクサーだったモハメド・アリが、自殺しようとした人に話しかけ、自殺をやめさせた話です。ビルから飛び降りようとしていた人に、「僕は君に感心している。君はこの数十分で、ただの市民から、全米一の有名人になったんだよ」と話しかけると、自殺志望者は冷静になれ、思いとどまったのです。
③魂からの愛
私達は困ったり、落胆した時に、ちょっと視点を変える事で、気が楽になったり、違う事実に気づかされる事があります。自分の考え方と感情で思い詰めていた時、全く異なる見方を聞くと、急に違う世界の扉が開いたように感じるものです。ある意味ショックを受けて緩んだ時、人は自然と笑顔になります。すると集中して固まっていた気の流れが緩んで笑えば、全体が活性化されるので、血流も良くなります。笑いとユーモアは、健康にも、人生を歩む上にも、とても必要なものなのです。
このように、客観的に見る視点や、時間をずらした見方、予想外の展開など、ユーモラスな視点は、人間の姿を愛おしいものに感じさせる効果があります。これは、魂が人格や人類全体を見ている視点と共通しています。ユーモアには、人間や人生を眺め、一つの見方に捉われない自由な発想が必要です。そして根底には、人類愛や未来に対するポジティブな見方、勇気を与え励ますような、積極的に人格を愛する意識が流れています。
そんな訳でユーモアは、かなり高い精神活動の表れだと言えます。ストレス社会と言われる現代、私達にはこのようなセンスを持って、乗り切る事が大事ですね。練習してみましょう。