2015-06-05
獅子座のアッセンダント
動物界の頂点に立つライオンは、強い力と共に、縄張りを守る鋭敏な感覚を持っています。同様に獅子座の人は、様々な才能(力)を持ち、環境や人に対する勘が鋭いので、グループのリーダーに適した活動家です。「怒りの息子」と呼ばれる程、怒りの強い星座で、プライドが高く、邪魔されたり認められないと、衝動的に怒り、障害を破壊します。しかしそれは、獅子座が意志の星座である事を表しているのです。
獅子座は、カリスマ的なアピール力が高く、芸術的センスに優れています。本番に強い集中力で自分らしい表現ができ、存在感を発揮します。周囲を活気付け、勇気を与える頼もしい存在ですが、知的に発達しないと、集中力が短く享楽的で、人気を求めて飛び回る表面的な性格となってしまう恐れがあります。
さて、アッセンダントが獅子座の人は、まずは積極性を身につけ、自分の意志と考えを明確にする必要があります。自分が何を考え、何をしたいかを捉えて目的を決め、実際的に行動する訓練が大事です。これによって、人格が統一され、自分の意志で行動する人になるのです。常に自分の意志が強い人は、人の言う事には耳をかさない利己主義とも言えますが、確固たる自分を確立する為に、明確な意志と積極的な行動力は、大事な進化の通り道となるのです。
更に、次の段階では「長期的な目標」が必要となります。その為には、グループや組織に参加し、多くの人の情報をキャッチして、人が何を求めているかを掴む事から始まります。そうすれば、人の期待に応え、どんな才能を発揮すれば認められるかがわかるからです。
「人から求められ、認められ、褒められる」事は、獅子座の人が長期的に学習し、実力を磨く素晴らしい原動力となります。本来は、人より劣っている事が我慢できず、じっと座ったまま学習するのが苦手でしょう。その為、一つの分野を掘り下げ学習する努力を避けがちです。しかし、安易にできる事を繰り返し、認められる場所を転々としていると、才能が深まりません。次第に人からも認められなくなるでしょう。
そこで自分をレベルアップさせるには、どうしても知的学習が必要なのです。情報や知識、技術を学び、その分野での自分らしい表現力に磨きをかける期間に耐えなければなりません。しかも、これを成し遂げるには、自分が自分に命令する意志以外、方法がありません。誰もライオンを椅子に縛りつけて学習させるなんて、恐ろしい事はできないからです。ライオンは自分で決意して、やり遂げるからこそ、百獣の王なのです。
このように努力し続ければ、集中力、持続力、知的理解力が総合的にアップし、ワンランク上の強いリーダーに生まれ変わる事ができます。今までの優れた感覚に、洗練された知性が加わって、実力は自他共に認める高いものに変わって行くでしょう。やがて多くの人の考えに正確に対処できる多彩な才能を、短期間で習得する人物となります。中にはコンピュータや工学的な才能、科学や数学的な頭脳を発揮する人も少なくありません。また優れた教育者になる人も多いでしょう。
獅子座は意志の星座ですが、人との繋がりに生きる愛が基調です。この愛は、意志によって燃え上がる炎となり、太陽のように周囲に勇気と希望を与えます。なりたい自分になり、周囲を照らす、これが獅子座の愛なのです。