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時代と星座
時代と星座 | 2018-02-02
射手座と第3光線
射手座の主要光線は、赤の第6光線ですが、以前魚座と乙女座で書きましたので、今回は第3光線の説明をしたいと思います。
緑の第3光線は「活動的知性」、情報通で好奇心豊か、適応力も高く、活動的です。この影響から、射手座の人は生涯を通じて、様々な分野で経験を積みます。好きな事には熱中するので、知識や技術の習得も早く、多彩な能力を発揮します。色々な経験を積み、人生を謳歌する射手座ですが、実はその裏に、第3光線を通じて学ぶべきテーマがあります。
それはこの世で働いている「作用反作用」の法則を理解する事です。これは別名「カルマの法則」と呼ばれ、物質界が支配されている「原因と結果」の法則です。射手座は理性が発達すると、カルマの法則を良く理解できるので、物事が何故そうなったか、動機や意識がどうだったかと言う原因を、知恵深く説明する事ができます。ところが冷静な思慮に欠けると、強烈な欲望と自己愛が勝ってしまい、思い込みが強く、真の原因や理由を考える事が難しくなる傾向があります。そこで活動的な第3光線が、何回でも自由に経験を積ませ、その結果を明確に示す役割を果たしています。
動機は自分勝手な欲望であっても、理屈を考える力があるので、外向けにはこじつけの立派な理由が出来上がるでしょう。ところが結果を見ると、自分が考えた通りのものとは違っています。これは特に人間関係に表れます。絶対に正しく、皆にも良い事だから、人は賛同して付いてくる。リーダーの馬が群れを引き連れるように、多くの人が後に続くと思いきや、付いて来るどころか、問題が発生したり、思った通りの反応が返って来ない事が多いでしょう。
最初は相手が悪いと、原因を人のせいにしがちで、排他的になったり、執拗に主張を繰り返すので、冷静に考える事は難しいでしょう。しかし同じような経験を繰り返す事で、次第に原因は自分ではないかと気づき始めます。
人は思い込みが強い生き物です。社会の仕組みや常識を無視して、自由に考え、勝手にこうなると思いたいものです。また動機が自分だけの欲望なのに、唯一の正義で皆も従うべきだと思いがちです。多様性がある事、動機もやり方も間違っている事、原因は自分にあったと納得するまで、相当な時間と経験が必要です。これを親切に教えるのが、作用反作用を表現する第3光線なのです。
第3光線には、もう一つ力があります。それは言葉です。この力を借りて、射手座の人は優れた発言力を発揮します。もし愛が発達していれば、相手の必要に応える知恵深い会話ができるので、その人の言葉には、多くの人が耳を傾けるでしょう。ところが自分の話を聞いて欲しいと言う欲望が勝ってしまうと、話の内容がどうあれ、会話は一方通行になってしまいます。会話の関係が、我慢して黙って聞くか、自分が言いたい事だけ話すかになり、融合が生まれません。
人間関係、言葉、現象にしても、どういう関係で結果が出たのか、何が作用してこうなったのかを理性的に考える事で、射手座の知恵は深まり、知力が高まっていきます。「自分で矢を射て、拾いに行く」、これは射手座の人生の歩み方ですが、一番大切な事は、射た獲物=結果を見て、原因を推測する思考力を養う事なのです。ただ好きな事をし、自分の意見や気持ちを話すだけでは、一人よがりで勝手な人生になってしまいます。自らの経験を通じて、作用反作用の関係を理解すれば、人は正しいアドバイスができる知恵深い教師に変貌します。その知性はやがて魂の愛の関係を理解する事に繋がっていくでしょう。
私達は高度な愛を知る前に、この世でのカルマの法則を理解する必要があります。この世の仕組み、そして意識の方向性を真摯に理解する事で、射手座の知恵が高まり、愛に向けて完成されていくでしょう。