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時代と星座
時代と星座 | 2018-05-04
魚座と第1光線
魚座の人は、感性が豊かで同情深く、人の面倒見が良い優しさを持っています。ところが、この星座には第1光線が働いています。第1光線は、意志と力、破壊と創造の光線です。魚座にどのような形で働いているのでしょうか。
一つの出方は、環境の激しい変化です。これは第1光線が物質界に働いた場合で、仕事、目的、住む場所など、物事が長く続けられない短い周期が繰り返されます。津波が何もかも押し流し壊してしまう状態で、その人が身を置く環境、没頭して夢中になっている状況を、打ち砕いてしまいます。一体何故そんな事が起こるのでしょうか。
魚座は感覚が発達しているので、気持ちが環境と一体化して、夢中に取り組む性質があります。これは立派な特性なのですが、没頭しているのは感覚であり、知性ではありません。また尽くす事に喜びがあるので、人が辛いと思うような状況でも、中毒のようになって、やり過ぎる傾向があります。
第1光線は、この感覚的な没頭を破壊し、それ以上のめり込んだり、やる必要がない事を止める役割をします。周期を終わりにするので、同じ事を同じ環境で、続ける事はできなくなるでしょう。こんな時は、慌てて没頭する別のものを探そうとせずに、今までの自分の意識を顧みる時間が必要です。ダメだった、良かった、あるいは楽しかった、辛かったなどではなく、意識が感覚的でなかったかどうか、客観性があり、考えていたかどうかと。魚座の人は、人の意見が素通りする傾向があるので、自分で考えて気付かなければいけません。そうしなければ、魚座の本当のテーマである「理知的な意識」が目覚めません。
もう一つの出方は、意志の強化です。意志とは、感情的な意地とは違い、大変理性的な精神で、これこそ「魂の出現」と呼ばれています。人格の意識が、どんな困難にも邪魔されず、魂となった事を証明するのです。魂の力とは、人類に貢献する理想を直観で掴む力と、理知的な意識で環境を支配する力です。このテーマは、ある段階の完成を表します。外からの様々な困難や問題があっても、もはや意識を曇らせる事はできず、全精力を集中させて、理想を追う人格です。
このモデルとなったのは、旧ソ連のゴルバチョフや、科学者のアインシュタインです。彼らは難題に囲まれながらも、強い意志で自分の使命を果たした人々です。第1光線が意識に直接働くようになると、その人は人類のあるモデルとなるような理想的人格となります。その為、頭脳明晰で才能があり、行動力や表現力に富む意志の強い人は、何よりも愛を大切にする必要があります。つまり、自分勝手な夢を卒業し、人々に貢献するような良い理想を持つ事が大切なのです。
魚座は、強い感覚の引力が、様々なものを引き付ける力を持っています。理性的な意識を目指さないと、同じような事を繰り返し、意識が感覚の中にずっと留まってしまう恐れがあります。その間は第1光線が何度も働いて、幻影から眼を覚まさせようとするでしょう。私達は何座であっても、魚座の影響を受けています。周期が巡ってきて、何かが終わった時、次のもの探す前に、静かに考える必要があります。一体何に騙されて、どんな夢を見ていたのかと…。
さて、何座であっても、実力ある自立した精神を持つ人は、魚座の特性である優しさ、そして人々を救済しようとする愛を、何より大事にしましょう。結局、魂の方向と違う夢を見ていると、いつかは周期が終わり、破壊の一撃が下されます。破壊を創造に変えるのは、魂の理性と愛です。魚座の第一光線は、その真理を教えてくれる神の力なのです。