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手紙:2026-02-20

人間と言う建築家

建築と人間

日本は、世界的に著名な建築家を輩出している国です。土台として、宗教と共に発達した優れた技術や美的な感性の歴史が影響しているのでしょう。「建築」は、「最高の芸術」と言われますが、何故でしょうか。その理由は、何の為に建てられるかと言う目的、それに沿った利便性、あらゆる衝撃と老朽化に耐える強度、更に形の美しさや思想などを表すデザイン性、これらを全て兼ね備えた作品だからです。優れた建築は、緻密な計算であらゆる要素がバランスを取り、成り立っています。

建築が最高の美と言われるのには、密教的な理由もあります。何故なら、人間は「自分と言う建物を造る建築家だ」と言う原理があるからです。建築家なんて、自分には関係ない話だと思いがちですが、全ての人が、何らかの建物に住み、利用している事を考えると、建築は常に人と共にあり、人類の歴史を刻んできた事がわかります。そして、私達は必ず何らかの建物に住んでいるように、霊的には自分でつくった人格と言う家に住む生命体なのです。この原理は、「人は考えた通りの自分になる」と同義語で、人生を通じて、私達は自分をつくり変え、現在も建築中だと言えるのです。

では、建造物が人格だとすると、改造を命令し、そこに住む人とは誰でしょうか。それこそが、私達の意識=魂です。魂は、この世で使命を果たす為、住み易い家=人格を絶え間なく改造し、作り続けています。魂が働き易くする為に、人格に改善点を伝え、何回も壊して改造を重ねているのです。今回は、建築を通して、人が人生で何を成し遂げているかを考えてみましょう。

人格の建築

私達は、自分に対して不平不満を持つものですが、まさかその自分が、自分の作品だとは認めにくいものです。そうであっても、人間は古代から家を造って住むのが習慣であるように、無意識であっても、自分と言う人格は、自らがつくった家なのです。勿論、転生で選んだ民族や国、時代、遺伝によって、最初に与えられた材料はある程度決まっています。しかし、家に住んでみて、住み心地が悪かったら、改築や建て直し、引っ越しを決意する人は多いでしょう。それと同じように、人は、理想を描き、考えて行動する事で、最初に与えられた人格を、つくり変える事ができるのです。

さて、家の改築をするには、どこをどう直したいかを明確にし、業者を選び、材料を吟味し、その資金を用意する必要があります。同様に、人格に不満があったら、自分のどこを直したいのか、新たにどうなりたいか、明確に描く必要があります。更に、工事には、様々な人が関わるように、自分の改造には、良い協力者を選ぶ事が大事です。業者を誤ると欠陥工事にしかならないように、出会う人や関わる人の選択を間違えると、運命が思わぬ方向に進んでしまう事があります。

自分の改造に対して、正確で的確なアドバイスをしてくれる人は、どこを壊し、何を使って、どうすれば希望が叶うか、期間がどれ位かかるかなど相談できます。これらは、自分の体、心、頭のどこを変える必要があるかと言うアドバイスです。当然聞きにくく、面倒な作業になりますが、自分の一部を捨てて入れ替えしなければ、真の改造になりません。しかも、一定期間努力して、その作業に耐えなければならないので、力を蓄え覚悟して取り掛かる事になるでしょう。

愛が引き寄せるもの

さて、家を建てたり改築するには、まとまった資金が必要です。ローンであっても、お金が用意できなければ、改造も新築もできません。では、お金とは人格の改造では、何を表すのでしょうか。

密教的にお金とは、愛が物質化したものです。そして、愛とは意識です。つまり、人はどんな考え方かによって、お金の生み出し方や使い方が決まります。目的があれば、一定の期間計画を立てて忍耐し、貯める事もできます。お金を生み出す仕事で必要な才能も、その人の考え方で決まった目的と努力で、開花するものです。意識は愛の引力で様々なものを引き寄せ、活動に必要なエネルギーを物質化させ、お金を生み出します。

家の設計で、デザイン、業者、材料を吟味するなどの作業は、すべて住む人の意識が決定します。それを叶える為に、資金を調達するのも、依頼する人の力です。これと同様、人は自分を改造する時、その理想、実現の仕方、人との縁、実際行動などは、無意識であっても、その時点の意識の次元から調達されます。意識は見えない世界で、新たな材料や人材を引き付けてきますが、蓄えとは、改造に必要なエネルギーの事です。その人の意識が既に愛に繋がっている場合は、十分な蓄えがあり、いつでも使う事ができます。改造は、時が来たら、決意と共に始まり、新たな質料を使って成功するでしょう。

一方、意識が集中できないと、色々な欲望に翻弄され、お金は貯める事はできません。また、過去に向いていると、材料が古い為、表面的に形が変わっても、内容は変わりません。人格と言う家を根本的に改造するには、高い次元の愛に意識を向け、力を蓄える事が重要な要素なのです。

家とは人格の象徴

私達は、物質的に立派な家に住む必要はありません。魂から見たら、家とは人格であり、実際の建物ではないからです。魂は、何万回も転生しながら、司令官となって、地球進化を手助けする人格の改造に挑み続けてきたのです。人が自分に不満を覚え、変わりたいと考え出すのは、明らかに魂の影響です。しかし、人格の意識が、物質界と自分自身に向いている間は、この世で力を揮う知性は得られても、それ以上の改革はできません。それ以上の改造に必要な新しい質料とエネルギーは、地上では調達できないからです。

その力を持っているのが、高度な次元と繋がる魂です。魂は、私達には見えない高い次元と繋がっている為、人がまだ知らない才能や思考力、実現力を、与える事ができます。しかし、その為には、意識を自分と物質界から引き上げて、博愛に基づく考え方に目覚める必要があり、自分の意志で求める事が大切です。人間には神の自由意志があるので、自分で本当に納得して求めなければ、魂と人格の意識は一致しません。抵抗しながら魂と繋がろうとしても、スムーズなラインは確立できないのは当然でしょう。

では、人格が自分より高度な魂意識を求めるようになるのは、いつでしょうか。それは、自己中心的な力を揮う事に飽き、空しくなった時、魂の愛を求める時がやってくるでしょう。人は、物質的にどんな豪華な家を建てても、真に満足し幸せになる事はありません。満足とは、物質的なものでは得られず、魂が望む人格になってこそ、与えられるものなのです。何故なら、人格の中で働く自意識を与えたのは、魂自身だからです。もし、私達が真剣に自己改造を望むなら、魂は喜んでビジョンを与え、愛を投入するでしょう。

改造の霊的効果

とは言え、人格を改造するには、一部破壊が伴う為、手術のように、一定期間の痛みに耐えなければならず、努力を続ける意志が必要です。その間に、魂が与える新たな材料が組み込まれ、質料と構造の変化が起こり、後戻りしない状態が生まれます。こうなって初めて、人格を変える事ができ、その経験から周囲に効果的な奉仕ができるのです。同じ方向を向く人々にも、経験から生まれた知恵を分け与える事ができるでしょう。そのような積み重ねにより、人は成長し、強く賢くなっていくものです。

人間は、全ての人が人格の建築家です。建築家としての歴史は、今始めたばかりの人もいれば、長い道を既に歩み、深い経験を積んでいる人もいます。それでも、人間の本質は、霊的な建築家である事には間違いありません。それが人の使命であり神から与えられた力だからです。

魂の建築は、家族や周囲の人を助け、社会の役に立ち、博愛を表す為の改造です。それが「愛」の方向です。近年はそのスピードが速められています。愛と意志によって、人類の霊的な計画は、着々と進められていくでしょう。勇気を持って、周囲の人々と協力しながら、改革の歩みを進めていきましょう。

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