Planet and Ray
惑星と光線
惑星と光線 | 2018-10-26
月 その① 「月の歴史と影響」
月は地球の衛星なので、惑星には数えられません。その上、占星学的には、生きた人間とデーヴァ(形成者である天使)もいないので、自分で光を放つ事もなく、進化が終わった死んだ天体です。それにも拘わらず、地球の生命に対する影響は未だに強く、心理的な本能や恐怖心に深く関わっているので、その意味を取り上げてみましょう。
月の神話が数多くあるように、月は古代生きた星でした。当時の地球の人間より進化した存在が住み、地球に指導者としてやってきた魂があった程です。ところが月の人間は、誤って魂の永遠の命ではなく、刹那的な形態の生命(死んだり生まれたりする肉体)を強調し過ぎました。その結果、肉体が死んだら命は終わると言う間違った論理を教え、人々に恐怖を与えてしまったのです。母が成長した子供を離さないと、子供の成長を邪魔するように、月は地球に形態を与えましたが、形態に執着し過ぎた為、地球進化を阻害してしまったのです。その為、太陽系の決定で、生命が引き上げられ、現在は死の星となったのです。
月の進化が終わる時、月で生きていた多くの魂が、地球に移住しました(地球の魂は、火星、地球、月出身が多い)。ですから地球には、月出身の魂が沢山います。今でも一般的に、人は肉体に強く執着し、死を恐れます。しかし、魂の進化が始まると、月は精神にさほど影響を与えません。影響があるのは、形態を生み出す生殖や、肉体の自己保存本能だけです。この働きは完成したので、そんなに意識を置かなくても、自動的な働きとなっているのです。
それにも拘わらず、私達は死んだ星の影響を受け続けています。満月には事故や事件が多くなり、心理的にも明らかに作用があります。密教的には、立場が逆転して、地球が月の衛星だと言われているくらいです。何故こんな事が起こっているのでしょうか。
その理由は、死に対する恐怖心、自己保存の不安感が大きな要因です。特に肉体が生まれる事柄に関係するので、男女問題、家族問題、性の問題、生きる事への執着や恐怖心に意識を置くと、古代の古い意識が蘇ってきて、より強い恐怖が湧いてきます。
反対に、永遠なる命、「魂」に意識を置くと、進化の目的に向かって生きるようになり、肉体は自動的に働く単なる乗り物になります。つまり、目的は意識の進化であり、体に過度な強調を置く必要が無くなるのです。また性の違いは、単なる肉体的な違いで、本質的な意識には、男女の差は無い事もわかってきます。社会の傾向は、次第にその方向に進んでいますが、人類はまだ死の恐怖や肉体的な性別を乗り越えていません。その為、私達は月が築いた過去ではなく、精神の進化を与える太陽の未来に意識を置くべきなのです。
さて、月に関しては、一つ有効な利用の方法があります。月は形態の母なので、自然界を含む肉体的な健康状態の情報を与えてくれます。例えば、栄養が足りない、運動不足、冷えている、日光が足りない、病気の一歩手前など、自分や親しい人、世話をしている動植物の情報などを、直感的に得たり、時には夢で教えてくれる事もあります。いわば動物が本能的に病気を感じる能力を、情報として知的にキャッチする力です。この意識は、恐怖心でなく、知的に対処できれば、大変便利な情報です。
私達に素晴らしい肉体を与えてくれた月。月に感謝し、恩返しができるなら、それは私達が正しく進化する事です。子供が成長すると、その子を産んだ母が讃えられるように、私達の魂意識が発達すると、結果的に月の地位は高まり、自然界に恩返しができるでしょう。