Planet and Ray
惑星と光線
惑星と光線 | 2018-11-23
月 その② 「古代の意識」
毎年、残念な事に、世界では悲惨な事件が起きていて、残忍なニュースは後を絶ちません。戦争をはじめ、家族間での暴力や犯罪は、人としてあるまじきものです。人間は素晴らしい愛を示す一方、信じられない蛮行を行います。犯罪や暴力は、どうしたら少なくなるのでしょうか。また、何故人間は、そこまで残酷になれるのでしょうか。
実はそのような残忍な衝動には、古い月の作用が働いています。日本では、お月見、かぐや姫などで風流なイメージがある月ですが、西洋では「狼男」や「ドラキュラ」など、映画の不吉なシーンには、必ず満月が出てきます。人間の暴挙の起源は、古代の動物時代にまで遡ります。そこには二つの理由が関係しています。
一つは、動物時代の生存競争です。中でも、自分の子孫を残す為の、雄同士の熾烈な闘い、雌の子孫を残す為の自己保存本能は、相手を殺したり傷つける衝動性を確立しました。動物には必要な事だったのですが、肉体を引き継いだ人間は、そのような過去の意識と、人間固有の強い欲望やプライドが混じり合い、強化されてしまったのです。
肉体と生殖システムは、月が関与して完成したものです。ですから、私達が男女間、性に関する揉め事に意識を置き過ぎると、衝動的に強い怒りや憎しみ、暴力的な思いが、月を通じて掘り起こされます。そうなると、自分を超えた古代の意識が蘇り、理性が飛んでしまうのです。犯罪を犯した人は、自分が何をしたか、覚えてない人もいます。
性別は、動物から受け継いだ単なる肉体的違いであって、普遍的な意識の真理ではありません。進化は完成し、終わった出来事です。そこに意識を集中し過ぎると、封印した動物時代の過去が呼び起こされ、人間は信じられない行動を取ってしまう事があるのです。
もう一つの理由は、人間がまだひ弱で知性が発達していなかった時代、動物が人間を狙って襲った悲劇が続きました。その恐怖は人間に刻み付けられ、長い間受け継がれてきました。その結果、動物と人間の間には、深い恐怖と憎しみが生まれたのです。その悲惨な過去は、恐怖と憎しみを持つと、蘇ってきます。私達が動物に優しくし接したり、人間同士思いやる心を持つと、このような過去は薄れていきます。
今は、魂の素晴らしい仲介措置と、人々の愛の深まりにより、動物界と人間界は、正しく接近し、お互い良いものを与え合う関係になりつつあります。動物虐待や、楽しみの為の狩、誤った動物実験などを減らしていく事も、悲惨な行為を減らす助けになるでしょう。
私達の世界で、犯罪や戦争、残忍な行いは、意識を月から太陽の光(魂の象徴)に移行する事で、少なくなっていきます。つまり、本能から理性への移行です。また、魂意識が強くなると、男女は肉体の差であり、意識や能力として、何ら変わりはないとわかってきます。人が進化して、性的な違いは単に肉体だけだと理解すれば、家族や男女の問題も、少なくなるでしょう。
さて、ヒーリングや宗教的なシンボルとして、月を信仰したり、瞑想したりするものがあるようですが、占星学の立場からは、月に意識を置く事はお勧めしません。忌み嫌う必要はありませんが、進化の観点からは、月より太陽の光を意識する方が良いでしょう。月には深く意識を置かずに、文化の中で風流に扱うぐらいが丁度良いでしょう。