Planet and Ray
惑星と光線
惑星と光線 | 2020-06-26
海王星 その①「風を受け走る帆船」
皆さんは、ブライアン・ワイス氏著の「前生療法」と言う本を読んだ事がありますか?彼は精神科医ですが、今は魂の存在について、ワークショップを展開している人です。患者の治療で、退行療法(幼い頃やある年齢に意識を戻し、トラウマの原因を探る方法)をしている最中に、突然患者の意識が前世に戻ってしまった体験があり、それから転生を認めるようになりました。
彼自身も脳にウィルスが感染し、脳死状態になった時、死んだ人に会い、知るはずのない事実を知って生還したと言う体験があります。その後十年間は体験について公に話す事はありませんでした。しかし、とうとうこの重大な体験を、人に話す決心をし、魂の存在を語り始めました。以前は多くの科学者同様、魂の存在すら認めていませんでした。
彼は、海王星の見事な働きを持つ人です。その象徴は、「胸に帆を掲げた船」のマークを持つ人、このような人は海王星の卒業生と呼ばれています(ワイス氏がそうかどうか、真相はわかりませんが)。海王星は、ギリシャ神話ではポセイドン=海の神で象徴されています。海のあらゆる生命を作り出し、地上では最高の欲望を持つ動物=馬を創造しました。
海王星は、海=物質界、自然界を支配します。人間を含むあらゆる存在の「欲望」を刺激し、感覚の進化を図ります。地球のみならず、太陽系においては、海王星の影響力は絶大です。何故なら、海王星は全存在に対して、太陽が与える自意識を感じられるよう、準備するからです。その方法は欲望と感性を発達させ、洗練させる事です。占星学のチャートでは、海王星が発達した人は、太陽と海王星は同等になり、太陽と置き換えする事が可能です。
私達地球の人間は、海王星の刺激で欲望を増大させ、自意識の焦点を上昇させていきます。肉体の私から、心の私、知性の私、最後は、魂的な自意識へと、欲望を洗練させていき、魂を感じる次元にまで高めるのです。現在海王星は、欲望の第3チャクラのエネルギーを、胸のアナハタチャクラ=愛に引き上げ、魂を発見させる事に従事しています。
この時、海王星の象徴を思い出して下さい。帆船は、帆に風を受けて水面を進んでいきます。「風とは知性の象徴」で、神の三つの息を表しています。それは、①意志と②愛と③活動知性に代表される優れた生命力です。海王星は私達に対して感覚、欲望を司る星ですが、その原動力は、大変高度な生命の息吹なので、「王」に君臨しているのです。
さて、中国では、海王星は釣りをする仙人に例えられています。海の中から太陽の光を求め、海面近くに「自力で」上がってきた人を、水から釣り上げる仕事をします。人間は、海王星の影響を、海の中で受けるのと、海の上で受けるのでは、大きな違いがあります。海の中で受けると、良い場合は、夢を描く力が強くなり、理想に向かって海面に上昇します。悪い場合は、不必要で幻想的、あらぬ感覚が強まって、深海に沈んだり、海の中を彷徨い始め、自分がどこにいるか、わからなくなってしまいます。
一方、水の上で受けると、自分自身が海王星となり、人々の救済、援助という魂の使命が、自分自身の理想となるでしょう。海王星の発達段階は、自分が最も大切に思っている感覚が、どんなものなのかを考えてみると、わかります。ちなみに、魂の自意識は、体、心、知性の三つ(海王星の三俣)が、統一され、人類意識となった時、感じられる感覚です。皆さんの海王星、確かめてみて下さい。