Planet and Ray
惑星と光線
惑星と光線 | 2021-10-15
火星「アテナとアレスの闘い」
中東では、解決不能に思えるイスラエルとパレスチナの対立が続いていいます。この問題は、人類の根深いカルマを象徴していて、霊的に注目すべき意味を含んでいます。土地、民族、宗教を巡って戦う人類の根深い意識の背後には、火星が大きく関わっています。
以前説明したように、火星には二人の神がいます。知恵の神アテナと、好戦的な神アレスです。二人の神は、最後まで闘い続け、明確な勝負はついていません。火星は本来アテナに象徴されます。個人的な感情や欲望=第3チャクラの力を、愛の第4チャクラに昇華する「内的な闘い」に向け、知恵を授ける働きです。
それに対して、アレスは別名「黒い顔の神」と呼ばれています。黒は物質界の象徴です。霊的な思想や人類に対する愛がなく、この世で勝つ、得をする、権力を握る、欲望を果たす事が価値観になると、私達はアレスになってしまいます。アレスは「敵」を作り続け、闘いを終える事がないのです。
今現在、地球は水瓶座の影響を受けて、博愛や分配が意識のテーマになっています。多くの人が平和を好み、助けを求める人達にも多くの人が応えようとしている時代です。しかし一方で、ヘイトクライムや民族紛争、宗教的弾圧、自由に考える事への制約も強まっています。意識の世界では、まさにアテナとアレスが闘いを続けているのです。
火星と地球は、大変関係の深い惑星同志です。火星由来の魂は、沢山地球に移住しています。その中で、火星の卒業生は、自分の欲望との内的闘いを、よく理解しています。このような人達は知恵があり、アテナのように、周囲の人の進化を鼓舞するリーダー的な存在となります。
ところが、火星で正しく学べず、地球に移住してきた魂も多く存在します。彼らはまだ勉強中で、闘いを扇動されると、すぐに燃え上がって対立を生み出します。敵を作り、摩擦の火が赤黒く燃え上がる時は、何も考えずに熱中できるので、生きている実感が強く感じられるのでしょう。これは極端な例ですが、このような未熟な意識が人類全体で凝縮されると、民族紛争や宗教戦争などが引き起こされるのです。
今、若い人達は古い世代の人達を「昭和」と呼びます。思い返してみると、昭和とは、終戦後に「追いつけ、追い越せ」の精神で、焼け野原になった国土を、物質的に復興した時代です。バブルの絶頂とバブルがはじけた経験を持つ昭和世代ですが、どちらも物質的な興亡です。昭和は、物質的な繁栄に必要な「摩擦の火」が成長した時期で、それも当時は必要だったと言えるでしょう。しかし、この火はどんなに優れていても、アレスが支配する世界です。
もし、自分の精神が物質的な考え方に根差しているなら、その部分は刷新しなければなりません。それには、改めて自分の中のアテナとアレスの闘いを発見し、アテナが勝利するよう意識を変えていく必要があるのです。私達が、人との闘いではなく、自分との闘いに重きを置くようになれば、結果的に人類同士の闘いは少なくなり、次第に世界の紛争も変化していくでしょう。地球の一員として、闘いを本質的で有意義なものに変えなければなりません。私達自身が、知恵の神アテナになるのです。火星の働き、まだまだ重要ですね。