Appearance the soul
魂の表れ
2015-12-16
良心・善意
①胸のアナハタチャクラ
「胸に手を当てて、よく考えてみる」と、良心の声が聞こえると言われます。今ほど多くの人に良心や善意が芽生えている時代はありません。良心や善意は、明らかに魂の表れです。つまり、現代ほど、世界中で大規模に、魂意識が目覚めている時代はないのです。これは意外な事かもしれませんが、人類史上初の素晴らしい事態なのです。
胸は魂の愛を伝達するアナハタ(第4)チャクラがある場所です。私達が感情的に混乱したり、私利私欲に溺れるのは、自己保存本能の第3チャクラが活発だからです。通常私達は第3チャクラの意識を主体としているので、焦点を胸のチャクラに引き上げ、初めて聞こえてくるのが良心です。
良心は、全ての命が平等で全体が一つである事を理解する「関係」が土台です。関係は感覚がきっかけになるものの、実は客観的な知的理解を必要とします。人の立場を理解したり、自分の感情や損得を犠牲にした考え方、自分より価値のあるものを見出す理知性が真の愛となるのです。動物は家族や種族を守る為に犠牲を払い、養育しますが、これは自己保存本能の延長、種族保存の愛情です。良心は自分の立場を超えた「考え方」が関わっており、人間特有の素晴らしい意識活動です。
②沈黙の声を聞くには?
さて関係を「よく考え理解する」為には、欲望の第3チャクラを鎮めなければなりません。周囲が静かである事に加えて、自分の内が静かになる必要があるのです。禅の達人が、黙って座っている人に対して「あなたは非常にうるさい」と言った話があります。黙っていても、心の声が治まらないと、ざわついた雰囲気が表れるものです。利己的で感情的な声、恐怖や文句は「欲望の声」です。欲望の声が治まらないと、魂からやってくる良心の声は聞き取る事ができません。つまり「欲望と愛は同居できない」のです。その為、真の良心=魂の声は、欲望が沈黙した時だけ聞こえてくる「沈黙の声」と呼ばれています。
ニュースを見れば、毎日恐ろしい事件や世界の問題が聞こえてきますが、人類の進化は思った程、悪い方向に進んではいません。私達は争いや憎しみ、対立、殺戮や残酷さを好まず、救済、平和、分かち合いや博愛の精神を好む人が、遥かに多くなっています。これも私達が沈黙の声に相当反応している証拠です。
③一歩進めて実行する
更に一歩進めて、良心の声が聞こえたら、そのように実際行動すると「善意」になります。「意」は「意志」の意ですから、良心を何かの形に表現すると善意になります。人類は良心を思うだけでなく、実際行動に移すまで、知性と意志が発達し始めたのです。この表現は、個性や才能によって様々で良いのです。災害や貧困、困難な状況を見ると、積極的な人が必ず現れて、行動を起こしています。そして、賛同する人々が世界中から力を寄せて、様々な活動が無数に展開しています。過去に寄付や署名、善意の組織活動への参加など、一度もした事が無い人はいないでしょう。このように、人類は大規模に魂的に目覚めつつあるのです。この動きは魂に組織されているので、誰も止める事はできません。益々活発になるでしょう。
良心が考えた事と善意の実行は、魂が人格から刈り取る美徳です。人格が死んでも、この美徳は魂意識に刻まれ、人類の共有財産として残るものです。単純な事ですが、自分や周囲の人から、良心と善意を引き出す行動は、魂に貢献する非常に尊い行いです。この原理を生涯徹底的に心がけ、人類の発展に貢献したいものですね。